テレビ朝日系列で放送されていたおっさんずラブ。
おそらく今季最大の話題となったドラマですし
DVDの売上はテレビ朝日のドラマ史上でも最大とのことです。
最終回の見逃し配信の再生回数も139万回、全7話の累計が633万回もあり
オフィシャルブックの発行部数も異例の16万部ということで
続編希望の声が非常に多く、テレビ朝日の会長も続編や映画化について
「もちろんやりたい」という発言をしています。

私ももちろんリアルタイムで全話見ていたのですが
嫌味が一切ないというのが人気の秘訣だったと思います。

おっさんずラブはキャストが最高だった

主人公の春田創一を演じた田中圭、黒澤武蔵を演じた吉田鋼太郎
そして牧凌太を演じた林遣都の三角関係が物語の主軸となっていたおっさんずラブ。

この配役のバランスに一切の嫌味が無かったことが人気の秘訣だったのではないでしょうか。

3人共それぞれルックスが良く演技も上手いのですが
例えばこのテーマでドラマを他局で作った場合、おそらく若い典型的なイケメン俳優とジャニーズ2人ぐらいを起用して
ベタなBL漫画のような内容になっていたと思います。
嫌味なほど綺麗な話にして、その役者のファンしか見ないようなドラマになったのではないでしょうか。

もう1人、武川政宗を演じた眞島秀和も良い味を出していましたが
武川も含めてキャラの年齢が、牧25歳、春田33歳、武川44歳、黒澤55歳と
世代別に上手く散らしてあり、またそれぞれのキャラの個性が強いのに
胸焼けしない感じといいましょうか?何杯でも食べれる豚骨ラーメンのような
絶妙なバランスが最後まで崩れなかったことも素晴らしいと思います。

おっさんずラブはライトにLGBTを広めた

ドラマや映画という映像作品、漫画やアニメなども含めて
作品を通して社会に広く伝える影響力があります。

LGBT、おっさんずラブの場合はボーイズラブというところですが
この印象をライトに世間に伝えて、それが人気になったというのは良いことでしょう。

もちろん「実際とは違うよ」なんて声もあると思いますが
あくまでもフィクションの世界ですし、ただフィクションの世界を通して
「こういう人もいるんだよ」と表現できたことには称賛があって当然だと思います。

海外のドラマや映画では、近年LGBT関連の役どころが必ずといっていいほどあります。

大人気の豪ドラマ『ウェントワース女子刑務所』では主人公ビー・スミスが
シーズンが進んでいくと同性愛に目覚めますし、このドラマで一番人気のフランキードイルも
レズビアンのキャラです。主役と1番人気のキャラが同性愛を表現するのです。

世界的大人気ドラマのウォーキング・デッドでも
タラ、ジーザズ、アーロン、エリック、デニースが同性愛者ですし
おっさんずラブはテーマがそれなので割合が多いですが
通常のドラマでもやはり登場人物の一部は当たり前のようにLGBTのキャラで
それが特殊なことではなく、普通のこととして偏見なく描かれるようになりました。

LGBTフレンドリーな国へ

日本はまだまだ閉鎖的で、やはり島国根性というのあるのでしょう
なかなかLGBTが社会の中の「普通」には到達していません。

しかし、たとえばカナダは同性婚が全域で認められていますし
オランダも世界で最初に同性婚を合法化した国です。
ベルギーもとてもオープンなようで、ゲイであることをカミングアウトする
政治家などもいますし、同性婚を認めています。フランスなどもそうですね。

アイスランドの首相だったヨーハンナ・シーグルザルドッティルさんは
同性愛者であることを告白していますし、同性婚もしています。

このような国が増えている中ですが、仮に日本の首相が「同性愛者である」とカミングアウトした場合
日本ではまだ...なぜか論争が起きたり、SNSなどでネタにされ続けることでしょう。

ですが、大げさかもしれませんが「おっさんずラブ」はLGBTと世間を少しつないでくれた
作品になったのではないかと思いますし、LGBTフレンドリーな国に日本がなっていくための
小さくも大きなきっかけになる可能性を秘めているのではないかと思います。

おっさんずラブの続編は?

ドラマの結末的に、ここからどう広げるのか?が難しいと思いますが
テレビ朝日のコメントとしても続編はありそうですし、ファンも待ち遠しく思っているでしょうね。

ただ、ここであまりLGBTの細かい意見を採用してしまったりとか
市民団体などの声に左右されずに、あくまでもコメディ作品として
ライトで面白い、バランスのよい作品を作ってほしいと願っております。

このドラマはナチュラルに登場してナチュラルに影響を持った作品だと思います。
そしてごく自然に社会にLGBTが馴染むような作品であることが素晴らしいわけですから
余計なことを考えずに面白い作品を作るべきだと思います。

キャラの個性があるのでスピンオフもできそうですし
「黒澤の若い頃の話」とかもできなくないと思いますので
これからの展開にかなり期待したいですね。